OTOKONOKOTO at Ehime Pride

2025年3月8日(土)、愛媛県松山市の城山公園にて「えひめプライド」が開催されました。

本イベントのテーマは「HAPPY PRIDE!! ~いわう・いきる・まなぶ~」。

愛媛県で初めて開催されるプライドイベントということで、不安もありましたが、温かな雰囲気に包まれた素晴らしいイベントとなりました。

ステージでは多様なパフォーマンスが繰り広げられ、さまざまなブースが立ち並び、僕自身も存分に楽しむことができました。パレードの参加者も予想を超える規模となったそうで、次回のえひめプライドでは、参加者やブースの数もさらに増えていくのではないかと期待できるような第一回目となりました。いろいろな人が行き交う松山城のふもとの開放的で広大な広場で開催されたえひめプライド。こうした人々が集える場があることに、改めて愛媛・松山という街の魅力を感じました。

午前中は予想外の雨に見舞われましたが、午後には青空が広がりました。虹は現れませんでしたが、多くの虹色のフラッグやレインボーカラーが会場を彩っていて、非常に感慨深い光景でした。

僕はOTOKONOKOTOとしてブースを出展し、作品展示およびグッズ販売を行いました。

僕は今回のブースのために、新たな作品を制作しました。5.4メートル×3.6メートルの広さのテントを、ある男の子の一人暮らしのワンルームアパートに見立て、インスタレーション的な展示をしました。

このアパートの住人の男の子の名前は『いきる』で、本イベントのテーマ「HAPPY PRIDE!! ~いわう・いきる・まなぶ~」の「いきる」と同じです。

展示では、いきる君がベッドに横たわり天井を見つめていたり、ベッド下には隠された秘密の本やおもちゃがあったり、その傍らには丸められたティッシュが捨てられていたり、バスルームに向かう廊下には脱ぎ捨てられた靴下や下着が散乱していたり、いきる君がユニットバスの湯船に浸かっていたり、鏡の中にはタオルで髪を拭くいきる君がいたり、Tシャツを引っ掛けたクローゼットがあったり、生活用品があったり、キッチンの窓から家の中と外を覗いていたり、天井から照明がぶら下がっていたり、(風に吹かれて)部屋を駆け回る飼い猫や揺れる観葉植物があったり、同性愛の恋愛映画が流れるテレビがあったり、彼の暮らしの断片を表現しました。

すべてのものを可視化するのではなく、「見える部分」と「見えない部分」を意識的に残しました。すべてを見せる必要はなく、また、見ようとしても見えないものがある。表が見えているときは裏が見えない。イラストパネルの表裏のデザインを異なるものにすることで、間違い探しの要素も取り入れました。

来場者には、自分が透明人間となり、こっそり男の子の部屋に侵入したような感覚や、マッチングアプリで出会った男の子と初めてリアルし、彼の部屋を訪れたような感覚、あるいは彼と狭いアパートで同棲するような感覚など、それぞれの視点で楽しんでいただければと思い制作しました。

会場では、初めてお会いする方々が多かったものの、多くの方が声をかけてくださり、ご挨拶させていただきました。特に、東京でお世話になったジャンジさんや、ぷれいす東京の生島さんと、東京から遠く離れた僕の地元愛媛で再会できたことは、大変嬉しい出来事でした。お会いできた皆様、どうもありがとうございました。

多く方々に「面白い」「可愛い」といった感想をいただき、作品を作って本当によかったと実感しました。県内外のみならず、海外からの来場者とも交流する機会があり、非常に貴重な経験となりました。

今回、展示作品の制作に注力したため、グッズの種類を十分に用意することができませんでしたが、新作ZINE『Thank you for helping me.』、Tシャツ、プリントアート、ステッカー、手描き作品、そして手作りのブルブル震えるぬいぐるみ『会いたくて震える男の子』を販売しました。対面販売は今回が初めてでしたが、想像以上に多くの方が購入してくださり、大変嬉しく思いました。ワンルームアートの展示していた作品をオープンするお店に飾りたいということで一部を購入いただきました。ご購入いただいた皆様、本当にありがとうございました。大きな励みになりました。
今後グッズの種類も少し充実させて、直接作品やグッズを購入できない方のためにもオンラインで購入できるようにしたり、国内外のいろいろなお店で取り扱っていただけるようにしたり、他のいろいろなイベントにも参加したりもできたらなと思っているので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

直近では、3月15日(土)・16日(日)に岡山県の旧内山下小学校にて開催される「おかやま文芸小学校」において、『森』のブースにてZINE『Thank you for helping me.』を販売していただく予定です。

話をえひめプライドに戻しますが、また機会があれば、今回えひめプライドやったワンルームアートを全国各地や海外でもやってみたいなと思いました。ということで男の子の引越し先募集中です!次の引越し先はウィークリーマンションかマンスリーマンションでしょうか。いろんなところを転々としながら生きていく男の子・いきる君を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

最後になりますが、主催者の皆様、出演者の皆様、スタッフの皆様、ボランティアの皆様、そして関わってくださったすべての方々、また、ご来場いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。さらに、展示や作品制作の相談に乗ってくれた友人やブースの設営を手伝ってくれた友人もどうもありがとうございました。

次回の「えひめプライド」の開催を、今から楽しみにしております。

【2025年のテーマ】「HAPPY PRIDE!! ~いわう・いきる・まなぶ~」

えひめプライド フェスタ&パレード2025開催概要

【イベント名称】えひめプライド フェスタ&パレード2025
【開催日時】2025年3月8日(土)10時~17時
【開催場所】出発&到着:愛媛県松山市城山公園堀之内地区
【2025年のテーマ】「HAPPY PRIDE!! ~いわう・いきる・まなぶ~」
【WEBサイト、各種SNS】
 WEBサイト https://www.colorfuldot-life.org/ehimepride/
 X(Twitter) https://twitter.com/ehimepride
 Instagram https://www.instagram.com/ehimepride/
 Facebook https://www.facebook.com/ehimepride

【ゲスト】エスムラルダさん、ブルボンヌさん、WAKUWAKU♡サセコさん、ゲイとノンケ男子のデュオ「もげへい」さん、えひめプライド合唱団さん、エイサー演舞「新虹」関西支部さんなど

【物販・展示・啓発ブース】
・MSM ALL JAPANブース「全国各地のHIV予防啓発団体の合同ブース」
・ぷれいす東京「CONSENTプロジェクト」
・Living Toghter展ブース~HIV陽性者の手記パネル・せとうち性病クリニック検査~
・レインボーグッズ販売ブース「カラフルドットライフ&障害福祉作業所」
・Sleeper Readerブース「スリーパーリーダー LGBTQ関連絵本が読める休憩スペース」
・ マリッジフォーオールジャパンブース~結婚の自由をすべての人に~
・全国青年司法書士協議会ブース
・ プライドハウス東京/PRIDE HOUSE TOKYO パネル展「トランスジェンダーのリアル」
・ OTOKONOKOTOブース「イラストレーター OTOKONOKOTOさんのブース」
・ NPO法人にじいろ学校「レインボーグッズなど 販売」
・ 本部テント/パレード受付テント
・トランスジェンダージャパンブース
・ボードゲームスペース「ひみつ屋さん」
・飲食:けんちん汁・けんちんうどん
 ・キッチンカー・・・ピザトラック㐂(nanami)
・マルシェ枠・・・トランスジェンダージャパンブース

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芸術家・智内兄助氏による講評会

今治市河野美術館で9月21日(土)から29日(日)まで市展が開催されています。先日ブログに書いた通り、21日の開会式に参加してきました。

その開会式終了後、開会式に招待され挨拶もされていた今治市出身の芸術家・智内兄助氏による市展の作品の講評会が行われました。

智内兄助氏は、洋画と日本画が融合したような独特な世界観の作品を作り続けている国内外で活躍されている今治出身の芸術家です。先日開催された『川畑宜士とその仲間たち展 ―20年先の未来を見すえて―』でも作品を生で拝見し、その世界観に引き込まれ、僕も人を惹きつけることができるような作品を作れるようになりたいなと思いました。

そんな素晴らしい芸術家・智内氏による講評会があるとは知らずに開会式に参加していたので、自分の作品を酷評されるのではないかと心配になりましたが、全て受け入れて今後の創作活動に活かしたいという思いで、講評会に参加させていただきました。

智内氏は、前もって出展者すべての作品を鑑賞してくださっていたようで、講評会に参加者の作品のみ講評し、マイクを使って智内氏と作者が対話する形で行われました。 一作品ずつ丁寧に優しく講評してくださり、2時間を超える講評会となりました。参加者数十人の前で、さらには地元ケーブルテレビのカメラで撮られている中、何を言われるのか緊張しましたが、智内氏はとても優しく温かい方で、前向きなことをたくさん言っていただき杞憂でした。


絵そのものの才能があるのかフラットな目線で見ていただけたらなと思い、普段デジタルで絵を描いているということをお話ししただけで絵の仕事をしているとは伝えずに講評していただいたのですが、雅号で展示しているのを見てか仕事目線でも講評してくださりました。

まずは日本画の作品に関して、

作品を見て、こんな人がいるんだと作品が印象に残っていたということを言ってくださりました。

さらには、

未来に期待できる。

面白い。

余白に色を入れた方が良い。

色々な紙を試して相性の良い紙を見つけたら良い。

など、今後の糧になるような言葉やアドバイスをたくさんいただきました。

デジタルイラストのポスターに関しては、

規則性がありつつ必ずしも繰り返しじゃないところが面白い。

デジタルイラストの方が才能がある。

面白いし、将来性もありそうな気もする。

人間と竜との絡み合いがもうちょっと狙いがはっきりすると良いかもしれない。

これは楽しい。

こっちが向いている。

この仕事をもっと上の方へ持っていくには、デジタルと手描き両方をやっていった方がいい。

など、こちらもたくさん嬉しい言葉と今後に活かすべきアドバイスをいただけました。

これからも絵でやっていけるのか不安ではありますが、智内氏の『未来に期待できる』『将来性もありそうな気もする。』という言葉に、希望の光が差し込んだような気持ちになり、世辞だったかもしれませんが、間に受けて頑張っていきたいと思いました。

僕の絵を見ていただきどうもありがとうございました。

会場ではお世話になっている水墨画講座の赤瀬エル子先生にもお会いできました。エル子先生は会うたびに、あなたは描きたいものを描けばいいと決まり文句のようにいつも言ってくれます。

SNSなどでコメントやいいねやリポストをしてくださる方々、直接会ったときやLINEなどでも気にかけてくださっている方々も、いつもどうもありがとうございます。

たくさんの方々からの温かい言葉を胸にこれからも頑張りたいなと思います。

Thank you for always supporting me.

OTOKONOKOTO

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Passion 情熱

9月21日(土)に愛媛県今治市にある今治市河野美術館で市民の作品を展示する市展が始まりました。僕の作品も2点展示していただいており、開会式があったので参加してきました。

開会式では、徳永繁樹市長の挨拶に始まり、今治市出身の彫刻家・阿部誠一氏の挨拶がありました。

阿部誠一氏は現在93歳とのことですが、創作活動を続けており、今回の市展にも『来島賊長 (想像)』というじっくり見入ってしまうような素晴らしい首像の彫刻作品を展示しておられました。

彼の彫刻作品は河野美術館の敷地内を始め、今治各所、県外など様々な場所に常設されています。

阿部誠一氏は開会式での挨拶で、『情熱』という言葉を何度も何度も使い、『情熱を持ってやらんといかん』『今の人は情熱が足りん』と訴えかけるように情熱的に話しており、芸術に携わる人間として自分にも向けられているようで心を奮い立たせられました。

阿部誠一氏から情熱ある鼓舞激励の言葉をたくさんいただき、まさに太鼓のように響いた彼の言葉と共に市展の幕が開きました。

もっと情熱をもってやらねばと決心した土曜日の朝でした。

OTOKONOKOTO

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